紅型界の巨匠 現代の名工 城間栄順
沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者
生涯職人として生き続ける染色家
雪国 小千谷×南国 沖縄のコラボレーション
小千谷織 玉糸紬 本松煙染 市松絣格子
紅型染九寸名古屋帯
【製作】城間栄順
【品質】絹100% 小千谷織 玉糸紬 本松煙染 市松絣
※帯地製造元:くるまや工房
【染色】顔料
【着用時期】9月頃~翌年6月頃 袷・単衣
※スキっとした風合いですので単衣シーズンにもおススメです。
【長さ】約510cm
紅型三宗家の1つ「城間家」15代当主 城間栄順氏が生み出す琉球染色の極み。
作品名「波に熱帯魚」
人間国宝 玉那覇有公と並び紅型界の双璧である城間栄順の作風は沖縄の自然や歴史そして文化への愛と尊敬の念が込められているのです。
本松煙染のまろやかなグレーの市松模様を絣の技法で表した、新潟県小千谷の地で製織された玉糸紬の帯地に、南国の海に泳ぐ可愛らしい熱帯魚が深みの有るカラーリングで染め上げられており、市松絣のグレー濃淡が海中の揺らぎのような奥行を感じさせ、ぷかぷかと浮かび泳ぐ熱帯魚を生き生きと表現しています。
力強さと繊細さを兼ね備えた線は優しさや大らかさを感じさせ、隈取りによって表現された重ね染めの立体感が生み出す躍動感は、心に安らぎをもたらすと同時に存在感のある帯周りを演出してくれます。
熱帯魚の視線の先には何があるのだろう?そんな想像が掻き立てられるほどに生き生きとした表情をしているのです。
作品名「波に熱帯魚」
沖縄の自然を愛する栄順氏の作品には沖縄の情景を表す作品が多く見受けられます。この熱帯魚にも栄順氏の深い想いが宿り、いつまでも飽きずに眺めていられるのです。絶妙に配された空間は、海水がスーっと心に流れ込み、まるで自分自身が海の中を泳いでいるかのような不思議な感覚に襲われるのは私だけではないと思います。
紅型染の魅力である顔料の力強いグラデーションと類まれなる型彫の技術の高さが熱帯魚を生き生きと表現し、これぞ城間栄順の作品であると思わせる風格を漂わせるのです。
紅型界の巨匠 城間栄順
紅型染を代表する「城間栄順」氏が、国の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)の打診を断ったことはあまりにも有名な逸話となっています。栄順氏の父である栄喜氏が同じく人間国宝を断ったことも影響しており、「父が断ったものを私が受けるわけにはいかない」という謙虚さと「生涯職人」としての誇りがそうさせたと言われています。(その後、玉那覇有公氏が琉球紅型として初めて人間国宝に認定されました)
一般的な紅型染の着物や帯には「沖縄県紅型検査済之証」のラベルや「沖縄県の証」などが付いていますが、城間氏の作品には一切付いておらず、ただ一つ「城間栄順」の落款のみが押されています。
そこに、城間氏の第一人者としての誇りが感じられるとともに、本物だけに許される技術への信頼と尊敬の念が感じられます。
【紅型染 作者の迸る感性と力強い色彩美】
琉球王朝の頃より伝承される伝統工芸品「紅型染」
沢岻(たくし)家 城間家 知念家を紅型三宗家と呼び、琉球王朝より加護を受けながらその名を馳せていました。
明治に入り廃藩置県後の琉球処分や第二次世界大戦など 幾度となくこの世から姿を消しさりそうになった紅型染めですが、戦前、民藝運動の祖と称される 柳宗悦(やなぎ むねよし)氏から「沖縄は染織の宝庫であり今なお高度な技術をもつ工芸品がこれほどまでに残っているのはまさに奇跡だ」と言わしめたその伝統工芸技術を、戦後の混乱の中蘇らせたのが、城間栄順氏の父 城間家14代当主 栄喜氏であり知念積弘氏でした。
南国沖縄の自然の美しさや大らかさの中に、人々の血のにじむような努力と情熱、そして戦争と言う悲しい歴史が深みとなって更に心に響く染物になっているのではないでしょうか。
紅型染が京友禅や加賀友禅、江戸小紋など他の染物と異なる部分は柄を「顔料」によって染められていることです。他の染物は一般的に「染料」が使用されています。顔料の力強い色彩は、南国沖縄の太陽や色とりどりの自然の色にも負ない重厚な存在感をかもし出します。そして顔料の特性である水に溶けない性質が可能にする重ね染め「隈取り」の技法によって立体感・奥行きが生まれるのです。紅型染の力強い存在感は
【顔料を使って柄を染める】
【隈取りによって奥行きが生まれる】
この2点が友禅染や他の型染めと異なる大きな要素となっています。
【顔料を使って柄を染める】
【隈取りによって奥行きが生まれる】
この2点が友禅染や他の型染めと異なる大きな要素となっています。
小千谷織 生絹玉糸紬
本品を語るうえで語らねばならない魅力があります。
染織の伝統産地 新潟県小千谷市で製織されている玉糸紬が染め地として用いられており、この帯地単体でも帯として十二分にお使いいただけるクオリティとお洒落さがある非常に贅沢な紅型帯なのです。
二匹以上のお蚕さんが1つの繭を作った玉繭から手引きされた玉糸には糸が絡まりあった独特の節があります。そして希少な玉糸を精練せずにそのままの状態で織り上げられた織物(生絹)には張りとコシがあり、またシャリっとした手触りになり工芸品らしい味わい深い布が生まれます。
本松煙染
樹脂分の多い松の木や根を不完全燃焼させた煤(すす)を用いた天然の染【松煙染】元来 書道の墨の原料として発展してきた松煙の歴史は古く、奈良時代の後期を起源とすると言われています。※墨は煤に膠(にかわ)を混ぜて固形状にされます。布染めに用いられるようになったのは江戸時代のようですが詳しくは解っておりません。
松煙染は豆汁に煤を溶かした染材に織上がった布を浸けて後染めするのが一般的ですが、くるまや工房さんでは糸の段階で、"ひとかせ"ひとかせ"丁寧に揉み込み一本一本の絹糸を染めていきます。
まろやかな優しい色合いに染め上げられた先染めの絹糸を丹精込めて織り上げられたのが本品であり、量産出来ない手作りの魅力をお楽しみいただけます。
本松煙・・くるまや工房さんが取得された登録商標です。
紅型染めが施されている以外の部分にも絣の技法で市松模様が織り出されており非常に贅沢な帯に仕上がっています。
南国の染めと雪国の織物がコラボレーションされたお洒落な紅型染九寸名古屋帯。紅型界の巨匠 城間栄順氏の感性が冴えわたる美しい意匠に魅了されませんか。筑摩が一目惚れをした素晴らしいお品でございますのでお目に留まりましたら是非お手元にお迎え下さい。自信を持ってお勧め致します。
スポットガーデン 筑摩和之
※写真と実物とはモニターや画像処理の関係上、若干異なる場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、本ページに設置のオプションからそれぞれの項目をご注文と同時にお選びください。
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【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地をつけません。
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで裏地(モス)をつける仕立てです。
※裏地の色はお任せになります。
(帯ガード加工)・・・3,240円
水濡れにも安心の撥水加工
※国内手縫い仕立てです。
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