しな布

2026/04/13



原始布 最古の布
しな布
古代より伝承される歴史を現代に績む
静かに佇む自然の風格
いずれは幻の布に












モデル画像はAI作成のイメージの為、不自然な箇所がありますがご容赦下さい。








【品質】シナノキ:100%
【産地】山形県鶴岡市山熊田
【製造元】しな布工房 さんぽく生業の里
【着用時期】夏単衣中心にオールシーズン可。
【長さ】仕立て上がり370cmにさせて頂きます。
ご希望の長さがございましたらご注文手続きの際、フリー記入欄からお知らせください。※約385cm程度まで可能です。



日本の原風景に想いを馳せ自然の恵みに身を委ねる。着物愛好家が行き着く先には最も原始的で素朴な手仕事が生み出す布が有るのかもしれません。
日本最古の布とも言われる「しな布」縄文の時代から存在していたとされる原始の布をこの現代に手にする趣深さは何物にも変え難い贅沢ではないでしょうか。男たちが山に分け入り木を採取し皮を剥ぐ、女たちが糸を作り織り上げる。はるか昔から変わらぬ仕事がここに有ります。近代化とは程遠い手仕事によって生まれる布には自然への尊敬の念が宿っているのです。
その仕事には決して華やかさや名声など存在しません。生活の中に根付き、ただひたすらに与えられた仕事として自然に体が動くのです。
何百年も織り継がれてきたこの布も、急激な時代の変化により近い将来消滅し人々の記憶から消えてしまうのかもしれない。そう思うと愛おしさが湧き出でてくる。これを贅沢と言わず何を贅沢と言うのでしょうか。
この布を身に付ける時、背伸びをする余地などなくただ自然と共生し身を任せるしかないのです。

















しな布・・シナフはアイヌ語で結ぶの意
山形県鶴岡市から新潟県村上市の山岳部で細々と織り継がれる原始の布「しな布」
シナノキの樹皮を剥ぎ靭皮を取り出し細く裂く。それらを繋ぐことで糸を作り織り上げる。縄文時代よりこの糸を用いて袋や衣類を作ってきた長い長い歴史を持つのが原始の布「しな布」です。
強靭で水にも強い性質を持ち、使えば使うほどに柔らかくなり味わいが増す織物は、通気性が良い事から盛夏の帯として上布(麻)のお着物との相性も抜群です。
古代においては季節を問わず衣類として用いられていたのですが、ざっくりとした太い植物繊維の風合い、天然の色合いが放つ趣き深さゆえに、単衣や夏だけでなく袷せの着物とコーディネートして年間通じてお使いいただきたいのです。
夏は植物繊維の清涼感を、また春秋冬の袷の季節には民藝の素朴な趣き深い温かみを。「しな布は夏物」という固定観念を捨てて頂きたいと思います。


















途方もない手仕事
梅雨の季節に男たちが山に入りシナノキを伐採します。樹木が雨で水分を含む為 皮が剥ぎやすくなるためです。
剥いだ樹皮の内皮を更に何枚にも薄く剥ぎ水に浸けた後、木灰を入れた湯で煮ます。川の水で洗いまた煮て洗うという工程を繰り返し柔らかくします。それらは女性たちの仕事でその柔らかくなった皮を爪を使って細く糸状に裂いていきます。
糸状になったものを手作業で繋いでいくのです(績む※うむ)
手績みの作業は繋ぎ目が出ないように繊維の中央に切れ目を入れ次の糸をくぐらせ撚りをかけ抜けないようにします。
その仕事はそれこそ気が遠くなるような地道な作業であり、更に高度な技術を必要とします。シナノキの伐採から糸を作り上げるまでには気が遠くなるような長い月日がかかります。
原始の布は糸が完成するまでが本当に大変である為 糸が出来れば殆どの工程が終わったといっても過言ではありません。
その手間暇がかかった糸を手織りによって織り上げ布が出来上がるのです。












原始布の魅力
そもそも原始布(古代布)とは、 麻や木綿の栽培が発明される以前の人類が衣服を身に着ける頃より用いられてきた布を指し、縄文から弥生時代の頃より用いられてきたとも想像され、しな布や藤布(ふじふ) 葛布(くずふ)芭蕉布(ばしょうふ)などがあげられます。奈良時代の頃より文献にも登場するようになりました。しな布は9世紀の神楽歌に「木綿(ゆふ)作る 志名乃波良(しなのはら)にや朝尋ね・・・・」とあるのが初見だといわれています。
その後、苧麻や大麻といった麻を原料としたものや木綿織物の開発など技術の発達により、原始布は徐々に衰退していきました。
現在においてはそれら原始布はごく限られた地域で生産されるのみになり、しな布も新潟県から山形県の一部の地域で細々と伝承されるのみになってしまいました。
そして職人の高齢化が進み これら原始布がいつまで存続出来るのか分からないのが現実なのです。












手織による最後の仕上げ
「とんとん♪ とんととん♪」ただひたすら機に向かい緯糸を打ち込んでいく。布の声を聞きながら糸を労わるように、しかし力強く織り進める手織りの作業は心を乱す事が許されない正確さが求められます。それは自分自身と向かい合い我を見つめ直すかのような作業であり、集中力と根気強さを必要とします。高度な技術と人の感度によって糸の状態や湿度などを見極めて打ち込み具合を加減する。機械織りでは決して感じることが出来ない優しさは手仕事がもたらす温もりなのです。












いつまでも触れていたくなる布
人々が野山で採取した植物の樹皮を剥ぎ糸を作り織物に仕上げる原始布。そこには浮つきなど一切無く、地に足が付いた風格さえ漂います。自然の恵みがダイレクトに感じられ、まるでマイナスイオンを身にまとっているかのような癒しと生命力を与えてくれるのです。そして手仕事の温もりや気が遠くなるような作業といった付加価値が天然素材の魅力と相まって、手に取り 身にまとったときの贅沢感や満足感に繋がります。

いつまでも触れていたくなる布」

 それが原始布の魅力と言っていいでしょう。












余計なものを一切排除した「そのもの」の美学
しな布には、すくい織や捩り織など柄が織り出された品もございますが、無地織だからこそ雑念が一切入らない素材そのものの呼吸感が伝わります。装飾といった文化を排除した本物の原始布だけが持つ静寂に身を委ねれば、「そのものの個性」が感じられるのです。「引き算の美学」これぞ日本の源流と言うに相応しい1点です。





















貴女だけの個性を感じる唯一無二の魅力
本品は緯糸の色が途中から変化しています。本来であれば一本を織り上げるために同じ色目の糸を使いたいところですが、天然の素材ゆえに、手績み糸の在庫の関係で、どうしても同じ色目の糸で揃えられない事があります。私自身も、しな布の帯を今まで10点程取り扱っていますが、このような品に初めて出会いました。「これは不良品?」いいえ、これが原始布の味わいと魅力であり貴重な糸を駆使して1つの品を作成している証なのです。1点1点違うこの個性が貴女だけの唯一無二の帯だと愛着がわきませんか?




※お太鼓中心から約20cmほど上の部分で色が変化していますので、実際に結んだ際にはお太鼓上部(お太鼓山から裏)になりお太鼓正面からは見えません。
※お太鼓の方が前帯より若干濃い色になります。






モデル画像はAI作成のイメージの為、不自然な箇所がありますがご容赦下さい。







縄文時代にはその存在が確認された「しな布」いつまで存続出来るのでしょうか。年間生産数もごく僅かの希少品ですので、しな布をお探しの方は勿論 天然素材の織物にご興味のある方などお目に留まりましたら是非お手元にお迎えください。
幻の布になる日も近いかもしれません。

スポットガーデン 筑摩和之

ご使用にあたって
ご購入時は、糸の特性上、硬さがあり締めづらいかのしれませんが、使うごとに繊維がほぐれて締めやすくなってきます。

※モニター環境や画像処理の関係上 実物の色目と若干異なって見える場合がございますのでご理解の上お求めください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、本ページ内に設置のオプションからそれぞれの項目をお選びください。

==============================

【お仕立てについて】
※こちらの品は手縫いとさせて頂きます。
【八寸名古屋帯】
1「松葉仕立て」
4,860円
手先から約38cm(1尺)半分に折ってかがります。
※最も一般的なお仕立て方法です。
※手先が半分になっているので締めやすくなっています。

2「平仕立て」
4,860円
手先を半分に折らずに全て平らのまま仕立てます。
※胴巻部分の帯巾を調節したい方におすすめです。

●お仕立て期間 約20日
GW お盆 年末年始など長期休暇を挟む場合は7~10日程度余分にお日にちを頂きます。また、お仕立てが混みあった場合もお日にちが掛かる場合がございますので予めご了承下さい。

※本品は水分をはじくガード加工をおススメ致しません。