【品質】絹100% 駒羽二重
【製造元】成謙工房 京都工芸染匠
【製造技法】真糊糸目友禅 手描き友禅
【着用時期】9月頃~翌年6月頃 (袷・単衣のシーズン)
【長さ】お仕立て上がり 370cmにさせて頂きます。
※ご希望の長さがございましたらご注文手続きの際 フリー記入欄からお知らせください。最大約400cm程度まで可能です。
白雪をまとい、漆黒に映える紅椿の気品。
静まり返る深黒の帯地に、ふわりと舞い降りる清らかな白雪。その冷涼な静寂のなかで、匂い立つように咲き誇る紅椿のコントラストが息をのむほど印象的な一本です。京都・成謙工房の手描き友禅ならではの繊細さゆえに、花びらや葉にぽってりと積もる雪の立体感や舞い散る雪の情景が瑞々しく描き出されています。厳しい寒さの中でこそ一層際立つ凛とした生命力と、洗練された大人の色香。締めるだけで冬の澄んだ空気をまとったかのような、優美で風情あふれる佇まいを演出します。
寒さに耐え春を呼ぶ「雪持ち椿」吉祥文様
重みのある雪をしなやかに受け止め、耐え忍ぶ姿から「困難を乗り越えて春を待つ力強さ」を表す雪持ち文様。さらに、天からの恵みとして豊作をもたらすとされる雪と、冬枯れの季節にも青々と葉を茂らせ厄を払う椿の組み合わせは、古来より「吉兆・春の訪れ」を寿ぐ特別な意匠とされてきました。黒地に冴え渡る鮮やかな友禅染めには、寒風の先に必ずめぐり来る春への希望が込められています。新年の装いや、おめでたい冬の集まりにも最適な、前向きな願いを込めて装いたいお守りのような一本です。
本糸目友禅 手描き友禅
生地の下に下絵を置いて光をあてる事で下絵が生地に透けます。下絵に沿って輪郭を手作業で下書きして糊を置き輪郭を防染します。そして手描きによって柄を彩色した後に水洗いして糊を落とすと輪郭部分が白く染残ります。この技法を本格糸目友禅染と呼びます。下絵、糸目糊置き、彩色、そして地色の引染めと各工程をその道のスペシャリストが分業して行います。全ての工程を手作業で行う本格友禅は職人技が結集する事で一つの作品を生み出すのです。
型紙を用いた手捺染、型を彫った金属製のロールを回転させて染める機械捺染、インクジェットプリントなども友禅染に分類されますが、これらは本格友禅とは謳いません。人の手で彩色することによる繊細な色彩の揺らぎと圧倒的な力強さこそが手描き友禅が放つ最大の魅力と言えます。
糸目の輪郭 所々に施された金銀彩加工は、京友禅が放つ雅の世界観をさり気なく感じさせてくれます。
雪が舞う中で、今から花を咲かせようとしている蕾が愛らしく、豊かな生命力の象徴のように感じられます。
柔らかく美しい真糊糸目友禅
本品は防染用の糸目を置く材料に、もち米を原料とした真糊(まのり)を用いています。真糊を用いることで柄の輪郭に柔らか味が生まれます。しかし現在ではゴム糊を使用することが主流となっており、真糊で糸目を置ける職人が減少し、希少な技法となってしまいました。成謙工房では、若手職人を自社工房で雇い入れて育てておられるが故に可能となっています。
京友禅
今から約300年もの昔 元禄時代の頃、京都の扇絵師 宮崎友禅斎が確立させた華やかな染め物として一世風靡した染色技法。
四季折々の花鳥山水の文様などを多種多様な技法、色取り取りの色彩を用いて現した京友禅は絵画のように思うがままの文様を表現する事が可能となり、日本の伝統工芸品として着物や帯の染色技法に無くてはならない存在として現在に至るまで確固たる地位を築いています。
京都工芸染匠 成謙(なりけん)
昭和40年 渡辺謙三が創業、現在は二代目 渡辺賢太郎氏が着物プロデュースから経営までを引き継ぎ京友禅の染元として着物ヘビーユーザーからの知名度も高く人気を誇るとともに専門店筋やデパート筋からも高い評価を得ている名門です。
「伝統を彩る、モダンなエッセンス」
成謙工房の最大の魅力は、古典的な中にも非常に都会的で洗練された意匠と色彩感覚にあります。約20にも及ぶ工程を束ねる「染匠(プロデューサー)」として、専門職人たちの高度な技術を引き出し、一枚の芸術的な作品へと導きます。
さらに特筆すべきは、完全分業制が主流の業界において、自社工房で若手職人を正社員として登用し育成している点です。デザイン、下絵、糸目糊置き、色挿し、糊伏といったメインとなる工程を4名程度の職人さんによって行われています。重要工程を社内で行うことで、細やかな美の意図をダイレクトに作品に反映し、妥協のない最高品質のものづくりを実現しています。
「成謙を持っていれば間違いない」。そう言わしめるほどの厚い信頼と数々の受賞歴を誇る実力派。決して古い型にはまらない「今の時代に求められる最高峰の京友禅」を、ぜひお手元でご堪能ください。一生モノの宝物になるに違いありません。
「伊と幸」 謹製 高級駒羽二重
本品は京都室町で1931年創業の老舗「伊と幸(いとこう)」謹製 高級駒羽二重生地が染地として用いられています。我々業界人の間では、伊と幸の生地が使われていることが高級品の証の一つになっています。絹への拘りと確かな製品管理によって生まれる染地は、京友禅の美しさを余すところ無く引き出すがゆえに、染め上がった作品がより一層輝くのです。
駒羽二重生地
撚りが掛かっていない「無撚り」の経糸に撚りを掛けた「駒糸(1,000〜2,000回転/1m)」を緯糸に打ち込まれています。ドレープ性と、シワになり辛い「コシ」があり、染めの発色が良く、耐久性にも優れている上質な白生地です。
引き染め
仕立ててしまえば分かりませんが、地染の端の境目が不規則に染まっているのがご確認いただけます。これは「引き染め」と呼ばれる技法を用いて地色を染めているからです。安価なお品は染料に生地を浸けこみ染めますので生地全てに色が付きます。また捺染と呼ばれる機械染めの場合は色の境目がくっきり直線に現れます。
一方、引き染めは生地を伸子張りし刷毛を使って染めていくことで糸に染料が深く入り込み、深みの有る色にしっかりと染まるとともに、色落ちの心配も軽減されるのが特徴です。
黒地に鮮やかな赤と雪の白が映える「雪持ち椿」の染め帯は、澄んだ空気の中で凛とした冬の風情を纏うのに最適な一本です。季節としては12月〜2月頃の厳冬期に最もよく映えます。
例えばこんなシチュエーションに最適です。
初春の初釜や新春のお茶会に。
黒地に映える紅白(椿の赤と雪の白)はおめでたい雰囲気を持ちつつも、友禅ならではの落ち着きと品格があります。色無地や飛び柄の小紋と合わせることで、格式張らないカジュアルな初釜や新春の気軽な茶席・お稽古初めの装いとして場の雰囲気に美しく溶け込みます。
歌舞伎、能楽など古典芸能の観劇に。
季節のモチーフを大胆に取り入れた装いはひときわ目を引きます。シックな紬や江戸小紋などに合わせると、通好みで粋な「大人の観劇スタイル」が完成します。
年末年始のパーティーやホテルランチ•ディナーに。
クリスマスシーズンからお正月、新年会にかけての華やかな席に最適です。洋の空間やホテルライクなレストランでも、黒地のコントラストと椿の存在感がモダンな印象を与え、スタイリッシュな装いとして華やかなシーンに映えます。
冬の美術館巡りやクラシックコンサートに。
落ち着いた文化的な空間で静かに過ごす日にも良く合います。雪の静けさと椿の生命力を感じさせる意匠は知的な印象を与え、紬や上質な御召に合わせて楽しむ街歩きに芸術鑑賞のコーディネートを引き締めてくれます。
名匠 成謙工房が手掛ける名品 吉祥「雪持ち椿」職人が一点一点、妥協なき手技で染め上げるため、大変希少な一本です。
黒のキャンバスに描かれた鮮烈な赤と白、そして若草色のアクセントが、後ろ姿を都会的かつ粋に引き締めます。伝統的な友禅の意匠でありながら現代の街並みによく馴染むモダンさを兼ね備えているのは、染匠・成謙工房の卓越した色彩感覚ゆえ。無地感覚の紬やシックな御召、上品な小紋に合わせれば、帯が主役のドラマティックなコーディネートに仕上がります。繊細にあしらわれた金彩がさりげない格調を添え、観劇やお食事会、冬の街歩きなど、日常を少し特別に彩る大人の贅沢な装いに最適です。お目に留まりましたらこのご縁をお見逃しなくお求めください。価格においても自信をもってお勧めいたします。
スポットガーデン 筑摩和之