型絵染
小沢美由紀の世界
作品名:ミトン
ちょっと贅沢なお洒落を
有名キモノ雑誌ご紹介品



【製作】小沢美由紀
【作品名】ミトン
【品質】絹100%
【着用時期】袷・単衣の季節(9月頃~翌年6月頃)
【長さ】仕立て上がり約370cmにさせていただきます。
※最大約400cm程度まで可能ですのでご希望の長さがございましたらご注文手続きの際、フリー記入欄からお知らせください。
型絵染作家 小沢美由紀さんの作品「ミトン」。北欧のノルディック風デザインが施された毛糸のミトンを小沢美由紀さんの作品らしいナチュラル感覚の色調で表現されました。ミトンが和服のモチーフとして用いられているのを初めて目にしましたが、何故か温もりと同時に懐かしさが感じられるのが不思議です。洋と和の融合という上辺の表現ではなく「側に置きたい安心感」そんな魅力を感じる作品です。
45歳で型絵染の世界に入られた小沢美由紀さん。それ以前は雑誌やCMといったメディアの世界でフリースタイリストとして活躍されていたのだそう。そのスタイリストとしての感覚がこの色や構図の絶妙なバランスを生み出しているのです。スタイリストから染織作家に異色の転身とも言えるのですが その理由を是非尋ねてみたいものです。



作品名:ミトン
一見伝統的な模様にも見える本作品、実はミトン!なんとも可愛らしいモチーフを工芸テイストに表現されている所に小沢美由紀さんのセンスの良さが光ります。
ミトンは冬の防寒のために親指とそれ以外の四本の指とで分けて手を入れる手袋ですが、その歴史は古く紀元前1,000年頃のものがラトビアで見つかっています。本作品のミトンは毛糸でしょうか、北欧風の可愛らしい模様がナチュラルカラーであしらわれています。左右を繋ぐ毛糸の紐がなぜか懐かしく感じられ、何とも言えないほっこりとした気持ちになるのは私だけでしょうか?


パッと見はミトンの柄だと分からないかもしれませんが、よく見ると親指を入れる部分があしらわれており、左右を繋ぐ紐とともにミトンだということをさり気なく主張しています。
あからさまにミトンを前面に押し出さない絶妙なデザインに小沢美由紀さんのセンスの良さだけでなく帯の使用季節を限定しないよう配慮されているのがうかがえます。


型絵染とは
皆さんは「型絵染(かたえぞめ)」というジャンルをご存知ですか?
本作品を見て「紅型染?」と思われた方も多いのではないでしょうか。型絵染とは人間国宝 芹沢けい介氏(けい=金偏に圭 1895年-1984年)が沖縄の染物「紅型染」に魅せられ そして紅型染を参考にし 自らが考案し確立させた型染めです。
1人の作家さんが図案から型紙彫り 染色に至るまで一人で作品を作り上げます。彩色には紅型染同様「顔料」が用いられ友禅染とは明らかに一線を画する力強さが特徴的です。顔料は生地に浸透させるのではなく 生地の上に色素をのせることで染まります。鉱物性の性質ですので水に溶けずダイレクトに響く色が感じられるのです。
型絵染が紅型や江戸小紋といった他の型染めと異なるのが作者の自由な発想で生み出されるデザインの面白さです。紅型染めも現在では若手作家さん中心に独自性のある柄を製作されるようになりましたが、基本は古典柄や沖縄の生活の中にある道具や自然の情景のデザインです。江戸小紋も鮫小紋や角通し 万筋他 様々な柄がありますが伝統的な柄が中心です。一方 型絵染には図案の縛りなど一切なく あくまでも作家さんの感性が自由なデザインを生み出し 各々の個性が作品に色濃く表れて 好きな方なら誰の作品なのか一目瞭然といっていいでしょう。
民藝運動の父と謳われる柳宗悦氏を師と仰ぎ 染織の道を進んでいかれた芹沢けい介氏によって確立された型絵染は一つのジャンルとして国に認められ 1956年(昭和31年)国の重要無形文化財に指定され同氏は人間国宝に認定されました。自由な発想で作品を生み出していく独創性は後進に脈々と受け継がれ 現在においても着物愛好家に絶大な人気を博しています。

柄を顔料を用いて染め上げることで染料では表現できない力強さが感じられるとともに、刷毛(筆)使いや色彩の違いによる作者の個性が作品に現れるのです。


紬生地
染め地には紬生地が用いられており、ランダムに現れる紬の節が工芸味豊かな趣を感じさせ柄の温かみを増幅させています。



紬生地の素朴さがナチュラル感のあるデザインとカラーリングと絶妙にマッチしています。




小沢美由紀
1965年静岡県沼津市生まれ
フリースタイリストとして雑誌・CM等に携わる
2010年から松江まち氏に師事し型絵染の世界に入る
現在 東京都世田谷にて制作をを続ける
個展「Laughing foret・笑う森」ギャラリーコンセプト21
グループ展「たのしきものたち」こんこんギャラリー
他 東京・茨城などでグループ展多数
平成29年 日本民芸館展 入選




以前、小沢さんの作品を販売していた時のこと、小沢さんご本人から店にお電話をいただいたことがあります。帯の感想や消費者さんの反応だとかを尋ねられたと思いますが、非常に好奇心旺盛で色々と吸収したいという姿勢に感心したのを覚えています。スタイリストから型絵染作家という異色の経歴が唯一無二の感性を放つ作品「ミトン」。全国の産地着物とコーディネートして個性溢れるスタイリッシュな着こなしをお楽しみください。美しいキモノでもご紹介されたお品ですので特別感を味わっていただけるに違いありません。お目に留まりましたら是非お手元にお迎えください。
スポットガーデン 筑摩和之


お仕立てをご依頼の際は垂れ先を無地で仕立てるか柄にするかをオプションから選択してください。


※写真と実物とはモニターや画像処理の関係上、若干異なる場合がございますので予めご理解ください。
※価格にお仕立て代は含まれておりません。
※お仕立てをご依頼の場合には、本ページに設置のオプションからそれぞれの項目をご注文と同時にお選びください。
【お仕立てについて】
【九寸名古屋帯】
お仕立て期間:
名古屋帯仕立て 約4週間
開き仕立て 約5週間
1「名古屋帯仕立て」5,400円
手先からお太鼓までを半分に折って芯を入れて仕立てる
※最も一般的なお仕立て方法です。
2「開き仕立て(裏地無し)」9,720円
手先を半分に折らずに全て平らにして芯を入れて仕立て、手先から胴巻きの部分に裏地は付きません。
3「開き仕立て(裏地付き)」12,420円
2の開き仕立てで手先から胴巻き部分に裏地(綿モス)をつけます。
※裏地の色はお任せになります。
●帯ガード加工・・3,240円
水をはじく加工。雨やお食事時にも安心です。
※国内手縫い仕立て。
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